Bonjour モントリオール

イースター休暇を利用して、夫の実家のあるモントリオールへ。
TABIママは姑に会うのが6年ぶり、TABIは初めての顔見せ。このごろフランス語をおざなりにしているTABIママとTABIは、出発前にパパから特訓を受け、10日間の旅へと家をあとにした。

  1. 夫の実家
  2. モントリオールの公園
  3. モントリオールでお買い物
  4. メープルの森ツアー
paw3.gif (869 bytes) 夫の実家

夫の実家には、JULESとPINOTというヒマラヤンが2匹いる。舅は初め、TABIが猫に危害を加えるのではないかと危惧していたようで、寝室から一歩も出さなかった。だが、TABIが単なるお調子者とわかって、2日目には猫とご対面。TABIは遊びたくて尻尾ぶんぶんなのだが、「待て」のコマンドをかけられて動けない。猫は興味深々でTABIのまわりをのしのし歩いてまわる。
結局、滞在中はお互い微妙な距離を保って牽制しあっていたようだ。

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JULES
pinot
PINOT

舅は、自家製ワインを造るのが趣味。ベースメントに自分でワインセラーをこしらえ、そこに毎年たくさんのワインをしこんでは保存している。ワインセラーは、温度や湿度がコントロールできるようにしてあり、ドアを開けると棚にワインのボトルがズラ〜と並んでいる。

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舅はまた料理がプロ並みで、定年退職した今では朝・昼・晩と彼がキッチンに立つ。イタリア料理を基本に様々なスパイスを使い、無国籍風にアレンジしたご馳走を毎日、晩餐には自家製ワイン付きでいただいた。普段ロクなもの食べてない私たち夫婦は、「料理の鉄人」の審査員になった気分だった。姑はまったく果報者である。

ここ数年のうちにいろいろ改築したようで、パティオドアを開けてすぐバックヤードのプールへ出られるように新しいデッキがつくってあった。夏はここでBBQパーティーだそうだ。夫婦で定年後の生活を楽しんでいる様子で、うらやましい限りだ。

paw3.gif (869 bytes) モントリオールの公園

夫の実家は、実はモントリオール市内ではなく郊外の閑静な住宅街にある。高速にのって20分ほどで市内に出られるので、ここに移り住んで市内へ通勤している住民も多い。ここでは犬は、散歩のときは必ずリードをつけるのが決まりだが、公園内ではリードをはなして遊ばせている飼い主が多かった。とくに市のサインも見当たらない。近くの小学校に併設された公園には、いろいろ工夫をこらしたすべり台やトンネルなどがたくさんあり、ここでTABIはパパと鬼ごっこをして思いきり遊んだ。

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あ、パパみっけた!

TABIパパの従弟のうちでは、LAIKAという名前のとてもやさしい性質の犬を飼っている。彼女は今5歳だが、2歳のときに元の飼い主が事情があって飼えなくなり、今のうちへ引き取られた。シェパードとラブのミックスだというが、頭の形などからおそらくアムスタッフの血が入っているのではないか。ちょっとおデブだが、とても賢く穏やかで、小さな子供にもとてもやさしい。
TABIともすぐ友達になり、庭や公園では雪にまみれていつまでも仲良く遊んでいた。

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また遊ぼうね

モントリオール市内の公園では、出入り口に必ず市のサインが立っていた。オフリードを許可する場所は、私たちが訪れた限りでは一ヶ所もなかった。たくさん犬連れが歩いていたが、みなリードをつけていた。私たちも、ボールやフリスビーを持っていったものの、リード付ではできないので仕方なく歩くだけにした。

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犬はリード付、フンは始末しよう

TABIはたくさんのわんこに会えたので喜んでいたが、どうも市内の公園というのは窮屈で空気も悪い。都会の犬というのはかわいそうだな、とチョッピリ思った。

un_parc
犬を入れたら罰金300ドル!

paw3.gif (869 bytes) モントリオールでお買い物

モントリオールで忘れちゃいけないのが、モントリオールスタイル・ベーグル。ベーグルもいろいろあるが、これを食べたらよそのはいただけない。

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ポーズをとってくれたお兄さん、ありがとう!

市内のユダヤ人街にあるお店は、いつ行ってもお客さんがいっぱい。ここのベーグルの特徴は、本格ユダヤ式にパン生地が作られ、焼く前にハチミツ入りのお湯でベーグルをゆでる点にある。ほんのり甘くてモチモチした焼き立てのベーグルは、何もつけなくてもいくつでも食べられる。たくさん買い込んで、固くなったら蒸して食べるとよい。

Montreal Bagel
263 St. Viateur, Montreal QC

さて、出発前にネットで調べてあった自然食ペットフードのお店へ。お店のマスコット、ビーグルのKATIEがドアの向こうでお出迎え。事前にメールで問い合わせてあったので、お店のお姉さんは喜んでいろいろ見せてくれた。

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店の入り口

ここは、ホリスティックな総合的ペットケア・センターとして昨年秋にオープンしたばかり。オーナーの愛犬シェパードが重病にかかり、ホリスティックで奇跡的に治癒した経験を生かし、普通のペットショップではお目にかかれない本格的自然食ペットフード・ホリスティック系獣医学本・ペットにやさしいオモチャ・ヒーリンググッズなどを販売している。また、ホリスティック栄養士によるコンサルティングや、グルーミングのサービスもある。

半地下にあるこの店には、大きな窓からやわらかに陽射しが入り、クリーム色の壁・フローリングの床をあたたかに照らしている。ヒーリングミュージックが静かに流れる中、人間も犬もゆったりと買い物を楽しみ、ときにはソファで休むことも。大きな陶器の水皿には、わんちゃんのために冷たいミネラルウォーターがなみなみと用意してある。

商品の質が高いので、値段はかなり高い。私たちは、今回の旅行期間中にTABIに食べさせるものとしてドッグフード缶、冷凍BARF食などを中心に必要なものだけを買ったのだが、軽く100ドルを越えてしまった。この店は裕福な地域であるWestmountにあり、お客も裕福そうな人ばかりで、おそらく彼らの犬は人間サマよりいいものを食べてるにちがいない。そういった環境でないと、こうした店の存続は難しいような気がする。でも、できればうちの地元にもここのようなホリスティック・ペットショップが欲しいものだ。

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Naturalanimal & Pawtisserie Holistic Pet Center
4932B Sherbrooke Street West, Westmount QC
Phone: 514-488-4PAW (4729)

お買い物してお腹が空いたので、昔からTABIママお気に入りのレストラン Le Commensal へ。
ここは、肉・魚を一切使わない完全ベジタリアン食のレストラン。前菜からデザートまでがズラリとビュッフェ式に並び、それぞれ好きなだけお皿にとってレジで重さを計り、お金を払うしくみ。
いつ行ってもお客でたくさん。どれを食べても美味しい。支店も増えたようだ。

Le Commensal
3715 Queen Mary Rd, Montreal QC
Phone: 514-733-9755

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デザートの数々

paw3.gif (869 bytes) メープルの森ツアー Domaine Magaline

ケベック州もメープルシロップの産地として名高く、春先にはあちこちでシュガーキャンプ(フランス語でCabane A Sucreと呼ぶ)が一般向けにオープンする。私たちもこの機会に、キャンプを一ヶ所訪ねてみることにした。(事前に予約必須)

Domaine Magalineはモントリオール郊外にあり、「古き良き時代の大牧場」がテーマのようだ。入り口を抜けると、まるで西部劇のセットに迷い込んだような雰囲気。スタッフはみな、100年前のウェスタンな格好で働いている。入場料を払うと、2頭立て馬車が迎えに来てくれる。これに乗って、カエデ林の中をゆられながらメインの食堂へ。

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カエデの木にはバケツがとりつけられ、樹液がたっぷりとたまっていた。100年前はどこでも、こんな伝統的な方法で樹液を採取していたのだろう。(メープルシロップ製造法については、メープルの森を訪ねてへ)

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カエデの樹液

食堂もやはり、古き良き時代の牧場主の館風のこしらえだ。田舎風の内装、狩りで仕留めた獲物が飾られ、大昔のカナダにタイムスリップした気分になる。

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"Ca va bien?"
と、私たちのテーブルに挨拶に来たのは、ここのオーナーの Magaline。彼女もやはり、ウェスタンなデザインの裾の長いドレスを身にまとい、大牧場主の娘役(?)を演じている。しかし、彼女の声があまりに太くて、華やかな外見とはかなりのギャップが。「も、もしかしてこの人は新宿2丁目系…」と思ったのだが(化粧も濃いし)、後日姑に聞いたら「やーだ、彼女がオーナーの Magalineよ」と大笑いされた。女性だった…

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ここでの食事も、やはり昔のカナダの田舎料理だ。前菜からデザートまでコースになっている。
とにかく量が多い!テーブルに常時置いてある食べ放題・飲み放題のパンとオレンジジュース、ピクルス類をつまんでいるうちに、ウェイトレスが次から次とお皿を持ってくる。豆のスープ(鍋ごと!)、コールスロー、ポークソーセージ、クルトン(豚肉のパテ)、巨大オムレツ、豚の脂身の唐揚げ、ベークドポテト… さらにこのあと、「貧乏人のケーキ」と呼ばれるパウンドケーキ(丸ごと!)と、メープルシロップがたっぷりかかったパンケーキがデザートとして待っている。

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お腹の空いていた私たち夫婦も、わんこソバ食い競争に参加している気分になり、苦しくなってきた。ここへ行くなら、体育会系の中・高校生男子を2匹くらいひっぱって行かないと、とても食べきれない。昔、牧場で働くのは大変な重労働だったので、食事はたっぷり供給するのが伝統なんだそうだ。ここの食事の特徴は、豚肉を多用していること。豚肉は、都会の人はあまり食べない。田舎料理ならではのメニューだ。

平日というのに、広い食堂は満員状態だ。食事が一段落すると、ウェスタン・ダンスの講習が始る。お客も飛び入りで参加して、みんなで輪になって踊ったり、手拍子を打ったり。陽気で楽しいひとときだ。

外に出ると、人が集まりメープルキャンディーを作ってワイワイ言いながら食べていた。これは、雪の上にシロップを流して固め、棒ですくって作ったべっこう飴のようなものだ。早春のこの時期しかできない。とろりと甘くて、美味しい。

bonbon_a_l'erable

ここでツアーはおしまい。
ツアー中は駐車場でお留守番していたTABIだが、終わってからリード付なら敷地内を歩いても良いと言われたので、カエデ林を散策する。牧場で飼っているスタンダードプードルやオールド・イングリッシュ・シープドッグが尻尾をふりふりついてきた。一緒に楽しく遊んで、お別れするときちょっぴり寂しかった。でもこんなところで暮らしている犬たちは、本当に幸せだ。

Cabane A Sucre du Domaine Magaline
7091, Montee Villeneuve Mirabel QC
Phone: 450-258-4132

(2002年4月29日)

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