避けた方がいい所
犬を入手するにあたり、「こういう所から手に入れるのはやめたほうがいい」と私自信がアドバイスを受けた場所がある。参考までにあげておこう。
なお、これは私個人の独断と偏見ではなく、トレーナーや獣医など専門家の意見でもある。
また、日本の事情は違うかもしれないので、うのみにせず常識で判断してね(笑)
さらに、良いブリーダーとはを先に読んでからこれを読むと、納得がいくかもしれない。
ペットショップ |
ペットショップのウィンドーで可愛い子犬が遊んでいるのに、つい見とれてしまった経験は誰でもあるだろう。
ショップにはいつでも可愛いさかりの子犬が置いてある。そして、道行く人に目立つような場所に飾られている。
ペットショップがなぜいけないかというと、ショップでは子犬はあくまで商品として扱われるからである。
生鮮食料品と同じで、イキのいい時(可愛いさかりの、生後4週目以降)になるたけ早く売り飛ばしてしまうことで、儲けが大きくなる。
その子の健康状態とか、ましてや親犬の遺伝性疾患の有無なんて関係ない。第一、そんなこと気にするような注意深い客は、ペットショップで犬を買うわけがない。
何も知らない、ふと立ち寄ったショップでフワフワの子犬に一目ぼれして衝動買いしてしまうような、カモを相手にしてるんだから楽勝だ。
「これは今流行の犬ですよ」とか、
「あの映画に出ていた犬ですよ」とか客の耳にささやいて、子犬を抱かせてやればもう売れたも同じ。
万一、あとで子犬が病気持ちとわかったって、もう親心がついてしまった飼い主が返品に来ることはほとんどない。
売れ残った子犬はどうするかって?大きくなってしまうとなかなか買い手がつかないから、それは賞味期限を過ぎた食品と同じ運命をたどる。処分である。殺すか、実験用動物として研究施設へ売り飛ばす。
そしてカラになったケージには、新しい商品(子犬)を入れる。
そうやっていずれ処分される子犬がかわいそうだからと、ショップで子犬を買うあなたは、結果的にはペットショップ犬の悲劇を助長していることになる。買う客がいるから、売るショップがある。買わないことで、この連鎖を断ち切ることができる。
パピーミル |
パピーミルというのは「子犬工場」という意味で、工場で製品を生産するように子犬を繁殖しているブリーダーを皮肉って呼んだ言い方である。
パピーミルでは、犬の繁殖を本職にしている。(良心的なブリーダーは、犬の繁殖でメシを食っていない)
何種類もの犬、とくにその時期流行の犬を繁殖している。
犬舎にはたくさんのケージが並び犬が入っている。この子たちは、家族同様にかわいがってもらったり、散歩に連れて行ってもらったり、遊んでもらったりの経験がない。一生をケージで過ごすため、足が曲がってしまった犬も多い。
メス犬は、発情のたびに交尾させられ、子犬を産まされる。もちろん、彼女が遺伝性疾患を持っているかどうかとか、持病を持っているかどうかなど調べたことはない。とくに性格がいいわけでもない。「売れ筋の犬種」だから連れてこられただけだ。
子を産むたびに体が弱り、生まれる子犬の数も少なくなる。金にならないな、と判断されると処分される。まだ5歳未満の若さであってもだ。
ここで「生産」された子犬はどこへ行くかというと、ペットショップや、メールオーダーで子犬を買う愛犬家のもとだ。血統書をつければ、みんな大喜びで財布のひもをゆるめる。
その血統だって、いいかげんなものだ。大体、犬がいっぱいいてどれとどれをかけ合せたかなんて、誰も正確に覚えちゃいない。DNA検査でもすれば親犬が判定できるかもしれないけど、そこまで要求するような注意深い客は、初めからここから犬を買わないから大丈夫。
いろんな犬種がいるから、たまにはA種とB種がうっかりデキてしまうことも。
生まれた子犬を見て、A種に似てたらA種として、B種に似てたらB種として売ればいい。どっちも半々だったら、ミックスとしてペットショップ行きだ。
あとで文句が来ても、ああたまにこの種で毛色が違うのがあるんですよ、とか言っておけばいい。相手はパピーミルから犬を買うような素人だから、納得するはずだ。
バックヤード・ブリーダー |
バックヤード・ブリーダーとは、素人が小遣い稼ぎに自分の愛犬に子犬を生ませ、売ることである。
裏庭(バックヤード)で客に子犬を見せながら取引するので、こんな蔑称がついた。
初めからその気がなくても、愛犬を去勢せずにもたもたしてるうちにうっかり妊娠してしまい、子犬が生まれてしまったので売る、というケースもあてはまる。
バックヤード・ブリーダーは、血統書をつけないことで正規のブリーダーより格安に子犬を売るので、紙切れなんてどうでもいい、という客に根強い人気がある。
おおっぴらに宣伝はできないけれども、口コミや張り紙なんかで充分お客を呼べる。
なにぶん素人がやっていることだから、犬のクオリティは保証がない。
母犬の健康状態を調べたり、遺伝性疾患の有無をチェックしたり、妊娠中に充分な栄養を与えたりなんてしたら、金がかかって赤字になってしまう。生まれた子犬を獣医に見せてチェックなんて、とんでもない。7頭も8頭もいるんだから。
それでも客は、可愛い子犬の顔を見て満足して買っていく。
あとで子犬が病気持ちだとわかっても、「パパ、この子を連れていかないで」と子供に泣きつかれたら返品なんてできない。
第一、現金払いで領収書がないんだから、買った証明がないものね。売り逃げした方の勝ちだ。
参考:GOOD OWNERS, GREAT DOGS / Brian Kilcomons /Sara Wilson共著
CHOOSING A NEW DOG / PetEducation.Com
WAHT IS A PUPPY
MILLS? by Linda Dockstader
SCENES FROM A DEATH CAMP
by Leslie Mamer
NoPuppyMills.com
When a
Dog Is a Lemon / by Mary Randolph
(2001年10月8日)
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