芸修行其の弐
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コマンドひとつで吠えさせる。
犬が吠えている時(遊びに夢中になっている時とか)に、吠えさせるコマンド(何でもいいが、うちは「ワンワン」とか Speak とかを使う)を出し、犬がワン!と吠えた時にすかさず誉めてオヤツをあげる。
はじめはキョトンとしてる犬も、繰り返すうちに 吠えろ→「ワン」→ごほうび のパターンを覚える。遠吠えが得意な犬は、同じやり方でコマンドひとつで遠吠えすることを教えられる。
これは普段からよく吠える犬は簡単だが、TABIは吠えないタイプなので教えるのが大変だった。だが逆に吠えてうるさい犬を静かな犬に変身させるのに、この芸は意外と役に立つのである。お散歩仲間のジャーマン・シェパード、MAGGIEがそうだ。シェパードはよく吠え、しかも大音響。そこで彼女の飼い主は、「吠えろ」を教えた。彼女はすぐに、飼い主が「吠えろ」とコマンドした時だけ吠えてもいい、でも他の時に吠えても誉めてもらえない、ということを覚えた。そして彼女は、とてもおとなしい犬になった。
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犬に鼻でキスさせる。これはかわいいのでお年寄りにウケる。
自分のほっぺを指差して「チュ」と言い、犬の顔に近づける。犬はペロペロなめようと寄ってくるので、犬の鼻が少しでも触れたら誉めてオヤツをあげる。ペロっとなめてもかまわない。これを時間をおいて繰り返して、だんだん鼻が触れた時だけ(舌でなめない時だけ)誉めるようにする。
この芸は、なめ犬、つまり超フレンドリーで顔をペロペロなめるのが好きな犬を矯正するのに役に立つ(かも)。世の中には犬は好きだが顔をなめられるのはごめん、という人は多い。なので、犬になめるかわりに鼻でキスさせて我慢してもらう。
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日本でいう「ちんちん」ってやつ?
犬を座らせ、犬の鼻の上あたりにオヤツをかざす。犬がニオイをかぎだしたら「Say Please!」と言い、オヤツをそのまま犬の頭の方へ持っていく。犬がオヤツめがけて伸びあがったら誉め、オヤツをあげる。だんだん後ろ足で支えてきれいに立ちあがるようにする。
これは身軽な小型犬はすぐできるし、得意だ。大きい子はちょっとつらいかな?あんまりやり過ぎて、犬が仰向けにひっくり返らないように注意。
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犬をくるりと回らせる。
犬を立ったまま待たせる。飼い主は犬と向かう。手にオヤツを持ち、「くるくる」と言いながらオヤツを犬の鼻先にかざしながらぐるりと床に平行に円を描くように腕を動かす。犬がオヤツにつられてその場でくるりと一回転したら、ほめてオヤツをあげる。
慣れてきたら、「くるくる」と言うだけで(あるいは、指を回す動作をしただけで)犬が回るかどうか試してみる。カンのいい犬はすぐ覚えて、フィギアスケートみたいに華麗にくるん!と回転する。逆向き回転も試してみよう。
この芸をさせると、犬の利き手がどちらかわかる。得意な方向には喜んでくるん!と回転するが、逆の方向へはノロノロと不器用に回ったり、まったく回らなかったりする。段階を踏んで練習することで、どちらの方向へも回ることができるようになる。
もう一つの使い道は、外出から帰ったあと犬の足を拭くとき、玄関の床にタオルを敷いてその上で犬を回転させる。右・左と繰り返すと、パッドの汚れや雨水がとれる。
(2005年12月23日)
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