子犬幼稚園1回目

場所は、いつもTABIがお世話になっている動物病院の待合室。土曜の午後、病院が閉まってから始まる。
本当はその前の土曜が第1回目だったのに、大雪でトレーナーが車を出せず、延期。待ちに待った第1回目。張りきって出かけてみると、もうガラスドアの向こうには可愛い子犬たちがたくさん。黒ラブ・チョコラブ・黄ラブがせいぞろい。それにゴールデン、テリア・ミックス、そしてTABI。みんな、初めて見る顔ぶれに好奇心一杯。クンクンなくことなくこと。

まず初めにトレーナーから、子犬を静かにさせるコマンドを習う。

paw2.gif (869 bytes) No Whining

子犬の首輪をつかんで頭を持ち上げ、目を見据えて "No whining" と言う。なきやんだらすかさずほめる。ないている子犬を「よしよし」となでてはいけない。落ち着かせているつもりかもしれないが、逆効果。「いくらないてもいいのよ」というメッセージになってしまう。

トレーニングは、ごほうび用の小さなドッグクッキーを使い、コマンドに従ったらこれをあげる。

pawWatch Me

飼い主に注意を向けさせるコマンド。
左手でリードをつかみ、子犬の名を呼び、右手にもったクッキーを自分の鼻に近づけて "Watch me"。子犬と目を合わせること。子犬の関心が周囲のものから完全に自分に移ったら、すかさず誉め、クッキーをあげる。

pawSit

子犬をお座りさせる。
左手でリードをつかみ、まずWatch meをしてから、右手にもったクッキーを子犬の鼻先にもってくる。あまり鼻からはなすと、子犬がジャンプするので、鼻先ぎりぎりにする。子犬の興味がクッキーに移ったら、"Sit"とコマンド。同時に子犬のおしりを軽く床に向けて押す。子犬が座ったらすかさず誉め、クッキーを食べさせる。

pawDown

"Watch me" "Sit"が上手にできたら、"Down"とコマンド。「ふせ」をさせる。
子犬の鼻先にクッキーを近づけ、少しずつ床に向かって下げていき、さらに手前へ引っ張るように床に平行に動かす。アルファベットのLを書くようなかんじ。子犬はクッキーにつられて床にふせるので、おなかが床についたらすかさず誉め、クッキーをあげる。

ここまでお勉強したところで休憩。子犬たちは水を飲ませてもらい、リードを離して子犬同士自由に遊ぶ。

トレーナーから飼い主に、トレーニングのコツが伝授される。

paw声のトーンに留意する

犬は家族の中でもお父さんの言うことを一番よく聞くといわれる。

それは、大人の男性の低く落ち着いた声が、リーダー犬の威嚇のトーンに似ているからだそうだ。逆に、子供や女性の甲高い声は、子犬のキャンキャンしたなき声に似ていて、「やめなさい」と人間は言ってるのに犬には「遊びましょ」に聞こえてしまうのだとか。

コマンドを与えるときは、意識して低く落ち着いた声でやるとうまくいく。反対に、誉めるときには思いきり声を高くして歌うように朗らかに「よしよし、いい子だね」と言ってやる。

pawコマンドは繰り返さない

「お座り・・・座りなさい・・・座るの!」
なかなかコマンドに従ってくれないと、つい何度も繰り返してしまいがち。

でも、一度言えば、犬はちゃんとわかっているそう。すぐに従わないのは、聞こえなかったのではなく、やらないですむならやらずにすまそう、と様子を見ているだけ。コマンドを繰り返す癖がつくと、犬は何を言われても無視するようになる。

コマンドを与えたら、従うまで待ち、それでも従わなかったらリードを引いたり犬の体を押さえたりして目的のポジションをとらせ、必ずコマンドを完結させる。

pawトレーニングは短時間で

とくに子犬のうちは集中力が長続きしないので、5分くらいのトレーニングを一日のうちに何回か行うのが良い。

遊んでいる子犬たちの様子を見て、トレーナーがそれぞれの子犬の性格判断をしてくれた。

TABIは、恥かしがりや。かわいいゴールデンのMILLYちゃんに「遊びましょ」と誘われても、逃げて受付の女性のところへかくれてしまう情けなさ。"Big whimp"というあだ名がついてしまった。TABIは、ボーダーコリーの血を引いているだけに集中力が抜群。コマンドに対する反応もすばやく、トレーニングしやすい犬だそうだ。

黒ラブのBATMANは、たいへん支配的な性格。
遊びのときも、先頭になってリードするのは、いつも彼。体格も一番大きく、上手に訓練すれば立派なガンドッグ(猟犬)になるそう。彼の飼い主さんは、趣味のハンティングのお供をする犬として選んだそうだ。ただし、遊び方や毎日の訓練に気をつけないと、攻撃性を育ててしまう危険が。飼い主さんはこの日、右手を包帯でぐるぐる巻きにしていたが、この子とオモチャの引っ張りっこをして思いきり噛まれ、病院で縫ってもらったそうだ。

まだ子犬なのに、すごい力なんだな。まあBATMANは、すでに体重30ポンド(約14kg)を越えているので、本気で攻撃されたらやはり人間のほうが怪我するだろう。

あっという間に一時間が過ぎ、今日やったことを毎日練習することを約束して、おみやげのクッキーをもらって解散した。

(2000年11月26日)

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