バースデーケーキ]

ミルフィーユ Mille-feuille

ミルフィーユ
 

お菓子はよく作るけど、ミルフィーユのような手の込んだものはハッキリ言って滅多に作りません(笑)。でも記念すべき十回目の誕生日なので、根性出して焼いてみました。「パイ生地から作るなんて、やってられねえ!」という方は、市販の冷凍パイシートを利用しましょう。 犬の誕生日ということで骨型で抜きましたが、普通に長方形に焼いて切り分けてもかまいません。なお、このレシピは当然犬だけでなく人間も食べられます。たくさん作ってわんちゃん誕生日パーティーを開き、みんなで食べると楽しいですよ。

パイ生地材料
無塩バター 150グラム
無漂白小麦粉 200グラム
塩 小さじ半分
砂糖 小さじ半分
冷水 100cc

カスタードクリーム材料
卵黄 4個
牛乳 270cc
砂糖 80グラム
無漂白小麦粉 25グラム
バター 10グラム
バニラエッセンス 少々

好みで飾り用の果物(イチゴ、ブルーベリーなど)や粉砂糖

ボールに小麦粉と塩、砂糖を入れて混ぜる。バターをサイコロ大に切って粉類のボールに入れ、粉をまぶすように混ぜる。(バターは完全に混ぜず、ぶつぶつがある程度で良い) そこへ冷水を少しずつ加え、全体が湿る程度になったら手で混ぜ、一つにまとめる。ラップに包んで冷蔵庫で三十分休ませる。
パイ生地

生地を冷蔵庫から出し、台に打ち粉をして麺棒で長方形にできるだけ薄くのばす。生地を三つ折りにし、折り目が両わきにくるように置きなおしてから再び打ち粉をし、のばす。折ってのばすを四回繰り返す。バターが溶けると上手く焼けないので、生地が柔らかくなりすぎたら冷蔵庫で休ませる。(うちは大理石の台を使っているので、生地が冷たさを保つのでやりやすいです)最後にまた三つ折りにして ラップで包み冷蔵庫へ。
パイ生地をのばす

生地を休ませている間に、カスタードクリームを作る。ボールに卵黄、牛乳270ccの中から大さじ1、砂糖の半分量を入れて混ぜ、小麦粉を加えてさっと混ぜる。鍋に残りの牛乳と砂糖を入れて強めの中火にかけ、砂糖を完全に溶かす。これをボールの卵ミックスにゆっくりと加えて混ぜる。混ざったら、こし器でこしながら鍋に戻し、強めの中火にかける。焦がさないように木べらでかき混ぜながら煮詰める。とろっとしてクリーム状になり、ぷくぷくと沸騰し始めたらすぐ火からおろし、バターを加えて余熱で溶かす。耐熱容器にうつしてさます。
カスタードクリーム

オーブンを華氏390(約摂氏200)に熱しておく。生地を再び冷蔵庫から取り出し、台に打ち粉をして麺棒で薄くのばす。長方形に焼く場合はこのまま天板へ。(うちでは骨型のクッキーカッターを使い、骨型に抜きました)フォークで生地表面にプチプチと空気穴をあける。
骨型パイ生地

オーブンに入れて十分ほど焼き、ふくらんできたら取り出して上に金網をのせ、かるく押さえて空気を抜く。オーブンに戻し、薄く焼き色がついたらまた取り出し、オーブンの温度を華氏3 40(約摂氏170)に落として生地を戻し、生地全体がきれな濃いキツネ色になるまで焼く。取り出して、金網にのせてさます。

長方形に焼いた場合は、さめたら一人分の大きさにナイフで切る。カスタードクリームをしぼり袋に入れ(うちではジップロック・バッグに入れて、袋の角をハサミで切って穴を開けて使用)、生地の上に外側から中心へ向けてきっちり間をあけずにクリームを絞り出す。その上に二枚目の生地をのせ、同様にクリームを絞り出す。三枚目を重ねる。粉砂糖を茶漉しに入れてふり、果物を飾って出来上がり!

なお、これは短期間なら冷凍保存が可能です。ちょうど今回のTABIの誕生日、パパは長期海外出張で留守だったのでパパの分は冷凍庫に。果物は水分が出てダメなので、ミルフィーユだけ冷凍して食べるときに新鮮な果物で飾りましょう。ミルフィーユはラップできっちり空気を入れないように注意して包み、それをさらに冷凍保存用のジップロック・バッグに入れ(この時も空気が入らないよう注意)、冷凍保存します。解凍する時は、ラップをとってお皿にのせ、二十分くらい(室温やミルフィーユの大きさによって加減)室温で自然解凍。もちろん焼きたての風味にはかなわないけど、多く作り過ぎちゃった場合もこれで大丈夫。

クリームを作る時に余った卵白は、捨てないでスープの浮き身にしたり(かき玉汁のように)、フリッターの衣にしたりして再利用。また、「レシピどおりに作ったのに、余った!」という場合、パイ皮が余った時はクラッカーのかわりにしてチーズやディップをのせオードブルとか。クリームが余ったら、冷蔵庫で保存してトーストに塗って食べたり 、美味しく利用しましょう。

paw3.gif (869 bytes) TABIのこの一年

なんといっても記憶に残るイベントは、九歳の誕生日から一ヶ月足らずの十二月、アジリティのチャンピオン・タイトルを獲得したことでしょう。 カンザス州で行われた競技会で、TABIは NATCHA-ATCH の二つのタイトルをいただきました。今でもその時のビデオを観ると、足の震えや高鳴る鼓動が思い出され、涙目になってしまいます。競技場では、初めて会ったにもかかわらずカンザスやネブラスカのみなさんに大祝福を受け、帰宅後は地元だけでなくアメリカ全土のアジリティ仲間から祝福のメールの嵐。2008年は、大団円を迎えて暮れていったのでした。

NATCH ラン
NATCH ランのスタート!パパ緊張してます。
右手に見える紫色の縦線は、Sharon のオーラ(ウソウソ…笑)

そんな思い出深いアメリカも、またパパの転勤でサヨナラすることに。私達夫婦も犬も、なんでもスケールの大きなアメリカの生活を200%満喫していたので、たくさんのアメリカ人の友人に見送られながら去る時は涙、涙。国境近くでカナダ国旗を目にした時は、よっぽどUターンして逃走しようかと思ったほど(爆)。四年間のアメリカ暮らしで、日本人のママだけでなくカナダ人のパパまですっかりアメリカびいきになってしまい、「こんなカナダみたいな貧相な国はヤダ!アメリカに帰して!」と、まるで帰国子女状態。その点TABIのほうが順応性が高く、すぐに近所の犬と仲良くなったりしてましたが、サッパリ乾燥した気候から移ってきた当初は、雨ばかりでジメジメした毎日でバテたのか、一週間くらいはほとんどご飯を食べませんでした。

引越し二週間後に私達は無謀にも(笑)、まだ荷物が片付いていないというのにカナディアン・チャンピオンシップへ。通常はカナダの地区大会で規定のポイントを獲得しないと出場権が得られないのですが、チャンピオンシップ前日に行われる One Day Qualifier で必要ポイントをとれば翌日からの大会に出場できるのです。ごく少数の犬のみ獲得できる狭き門ですが、幸いにもTABIはわずか四走でポイント獲得。三年ぶりにカナディアン大会への復帰を果たしました。

カナディアン・チャンピオンシップ09
photo by Len Silvester
AAC Nationals 2009

さて、どこへ行っても「子犬かと思った!そんなトシに見えないねえ」と誰からも言われるTABI。「雑種だから頑健なのは当たり前」とか、「たまたま運がいいだけ」とかいろいろ言われたけど、まあそれもあるでしょう。だけど、あの子は努力してるんですよ。ママはアメリカではパフォーマンス・ドッグに関する資料をたくさん調べたり、いろんなセミナーに参加して勉強しました。その中でずっと続けているものの一つは、コアマッスル・トレーニング。

近年よく話題のコアマッスルとは体幹筋、つまり体の深いところにある筋肉。人間も犬もこの筋肉が弱ってくると身体に歪みが生じ、姿勢が悪くなり、内臓を正しい位置に支えることができなくなるそう。とくにアジリティ犬は、一般のペットが日常経験しない激しい運動を繰り返すため、日ごろのトレーニングに必ずコアのトレーニングを取り入れることで怪我を防止し、年をとってからもしなやかな筋肉と若く正常な関節の状態を保つことが可能になります。

といってもそんな難しいことではなく、誰でもいつでも毎日ちょっとずつできるものばかり。例えば、犬芸の基本、日本でいわれる「ちんちん」。犬がお座りから上体を起こし、後ろ足だけで身体を支えるアレですね。オヤツを使えばどの子も短時間で覚えます。この時、後ろ足がガッチリ地面をつかんでいること(土の上でやるとわかりやすい)、犬の耳・背中・お尻が定規を当てたようにピンとまっすぐ地面に対して直角になっていることが大事。この時点で背中が丸くなってる子は、コアが弱い可能性あり。この状態で初めのうちは十秒、次第に長くして一分キープ。これを一日のうちに五回から十回やるだけ。慣れない子は、最初のうちは翌日「イタタ…」と筋肉痛で泣くので、決して無理せず少しずつ間隔を置いてトレーニングしましょうね。

コアトレーニング
ママと一緒にコアマッスル・トレーニング♪
オヤツのためならいくらでも頑張っちゃうよ!

両手の平に乗るような小さな子犬だったTABIも、あっという間に年齢が二ケタに。この調子でハタチの成人式を迎えたらどんなケーキを焼こうかと、今からワクワクです。

(2010年1月3日)

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