アジリティ・チャンピオンシップ概要

 

アジリティの団体によって、チャンピオンシップ(全国選手権大会)出場資格を得る基準が異なる。ここでは、カナダやアメリカで私たちが出場資格を得た団体のチャンピオンシップの大まかな出場資格基準を解説する。それぞれの団体の概要については、各アジリティ団体概要を参照のこと。

  1. AAC Nationals

  2. CPE Nationals

paw4.gif (869 bytes)AAC Nationals Canadian Championships

AAC承認チャンピオンシップ予選地区大会(Regional Championships)において、規定のポイントを獲得した犬とハンドラーに出場権が与えられる。予選は、毎年カナダ各州で春に行われる。のっぴきならない事情で予選に参加できなかった場合、チャンピオンシップ前日に行われる Nationals One-Day Qualifier に出場することも可能 で、ここで必要数のポイントを獲得すると翌日からのチャンピオンシップに出場することができる。だが、この一日で出場権を獲得するのはかなり困難と言われる。

予選大会は通常のトライアルと異なり、チャンピオンシップ特別ルールにのっとったポイント・システムで行われる。スターターからマスターズまであらゆるレベルの犬が参加できるが、コースは全てマスターズであ りジャッジもマスターズのルールにのっとって行われる。土日の二日間でスタンダード、ギャンブラー、ジャンパース をそれぞれ2コースずつ、全部で6コース走る。スタンダードは持ちポイントが100点で、フォルトをとった場合その分が差し引かれる。クリーンでタイムがSCT以内の場合、残りの秒数が100点に加算される。ギャンブラーは、オープニングのポイントにギャンブルポイント(ギャンブルが成功した場合)を加算する。ジャンパースは持ちポイントが75点で、フォルトをとった場合その分が差し引かれる。クリーンでタイムがSCT以内の場合、残りの秒数が75点に加算される。6走の合計ポイントが300点以上の犬が、チャンピオンシップの出場権を獲得する。

地区大会優勝トロフィー
2005年ニューファンドランド州・ノバスコシア州地区大会優勝トロフィーとロゼット。
TABIは総合406.61点を稼いでチャンピオンシップ出場権を獲得した。

出場権獲得者には、チャンピオンシップ委員会からメールで招待状が届く。参加申込書と出走料の小切手を委員会あてに送付すると、のちに受付確認と詳しいスケジュールがメールで送られてくる。カナディアン・チャンピオンシップはテレビ放映されるため、撮影当日ハンドラーは毎年チャンピオンシップ用に特別にデザインされたTシャツを着用することが推奨されており、各自そのTシャツを購入しなければならない。その購入申し込みも委員会を通して行う。また、チャンピオンシップ二日目の夜にはホテルで晩餐会があり、その申し込みも事前に委員会あてに行う。

チャンピオンシップ常連からアドバイスされたことは、ホテルと飛行機の予約は早めにすること、である。ほとんどが予選大会のずっと前に予約を済ませている。予選を通過するかどうかもわからないのに?!と思うが、通過しなかったらキャンセルする覚悟で、みな準備しているそうだ。8月という観光シーズンでただでさえホテルが込み合う時期に、カナダ全国から犬連れが集まるのだから、チャンピオンシップ会場付近のホテルはすぐ一杯になる。ペットOKのホテルも限られている。チャンピオンシップのホスト・ホテルは参加者に特別料金を設けているので、とれるならそういうホテルに予約するとよい。また飛行機を利用する場合だが、夏の暑い時期は安全性のためペットの輸送をしない航空会社がある。輸送をする会社でも、一機につきクレート数を限っているので、早めに予約しないと犬を連れていけない。

このチャンピオンシップは毎年開催地が異なるものの、常にカナダ国内であるので、当然のことながら出場者はカナダ国内からが大多数を占める。しかし、AACに登録しており予選を通過したものなら誰でも参加できるため、毎年アメリカから国境を越えて参加するアメリカチームが見られ、その数も増えつつある。チャンピオンシップは金・土・日の三日間にわたって行われる。一日目はウォームアップで得点にはならず、犬が障害物と足場に慣れるためにもうけられており、参加するかどうかはハンドラーの都合次第だ。土日の二日間でスタンダード、ギャンブラー、ジャンパース をそれぞれ2コースずつ、全部で6コース走り、ルールは予選大会と同様である。テレビ放映用の撮影は、日曜日に行われる。

paw4.gif (869 bytes)CPE Nationals

ここでは予選はなく、犬がレベルTの全てのタイトルを取得していることが条件となる。既得権の適用によりレベルTより上のレベルに編入した場合は、最低2つの異なるクラスにおいて最低8つのクオリファイ・レッグを取得していることが条件となる。年々CPEの人気が高まっているため、チャンピオンシップの参加申し込みも増えており、委員会では参加を400頭までに限り、申し込みのなかから抽選で参加者を選ぶ。つまり、ここではくじ運が良くないとダメなのだ。CPEでは一人が10頭連れてくることも珍しくなく、理論上こういう人々が40人抽選されたらそこでお終いである。

チャンピオンシップは6月の金・土・日の三日間にわたって行われるが、ここがよそと違うのは、全ての走りがルールを含め通常のトライアルと同様に行われ、各自現時点のレベルにあったクラスで走ることができる点である。つまり、レベルUの犬はレベルUで走る。そして、クオリファイも通常のトライアルと同様に扱われ、必要数のQを得たらタイトルを取得することができる。ただし、チャンピオンシップ期間中は上のクラスへムーブアップすることはできない。

三日間の内訳は、一日3コースのうちスタンダードが一つとゲームズが二つ、三日で9走である。申し込みは9走分しなければならないが、全部走るかどうかはハンドラーの都合次第である。なにごともリラックスしているCPEであるので、ここでも毎年チャンピオンシップ特別デザインのTシャツを申し込むことができるが、購入するかどうかは各自の自由だ。二日目にはディナーがあるが、野外BBQなどきわめてカジュアルで、事前申し込みが必要なものの料金は安い。

6月というと、アメリカでは子供たちの学校が夏休みに入る。みんな休暇をとって犬と遊ぶために集まってくる、といったかんじである。チャンピオンシップ会場付近にはキャンプ場があり、キャンピングカー用のスポットの申し込みもチャンピオンシップ委員会を通じてできるようになっている。スポット数は限られているので、出場が決まったら(抽選で当たったら)キャンパーは即申し込みすることが肝心だ。

(2006228日)

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