環境にやさしい園芸
犬を庭で遊ばせるときに、花にまく農薬が気になりませんか?
うちではオーガニック・ガーデンを目標に、犬にも環境にもやさしいスプレーを使っています。お店で売っている化学薬品に比べたら、バッチリ効くとはいえないけど、そばで犬が遊んでいても安心。あとは、多少の虫害はしかたがないとひらきなおっています。虫も自然環境の一部ですものね。
カナダのガーデニング専門家Marjorie Willisonは、園芸クラブのセミナーで次のように話してくれました。
植物は、病気や虫に対し自分で戦う力を持っています。たとえ被害が大きく見えても、それが全体の15%くらいならば、あまり大騒ぎをせずに見守るべきです。そうやって生き残った植物は、とても生命力が強く、どんどん成長します。枯れてしまったら残念ですが、でも弱い個体はいずれまた病気や虫にやられてしまうでしょうし、それが自然淘汰というものです。ちょっと病気が出たからといって化学薬品に頼ってばかりいるのは、植物のためにも環境のためにもあまり良くありません。私は、ホリスティックな園芸を試みています。牛糞やコンポストを混ぜた肥沃な土をつくり、健康な植物を育てること、それが病虫害対策の一番の決め手です。
注意したいのは、これまで農薬や化学肥料に頼ってきた庭の場合、地力が落ちているし害虫を食べてくれるテントウ虫などの益虫が死に絶えてしまっていることがあります。植物自体も虚弱になっていて、害虫や病気にすぐやられてしまいがち。
そういう状態から復活しオーガニック・ガーデンにするには、数年から数十年かかるといわれます。だから、以下のレシピを使っても即効が期待できないかもしれません。でも、少しずつでも環境を変えていけば、いつかきっと地力が回復して植物が丈夫にすくすく育つのではないでしょうか。
ガーリックスプレー
アブラムシよけ。にんにくひとかぶ、水2カップをミキサーで混ぜ、一日置く。こして、1ガロン(約4リットル)の水と混ぜる。
石鹸スプレー
アブラムシよけ。1ガロンの水に大さじ1の食器洗い洗剤を混ぜる。
レモンスプレー
アブラムシよけ。レモンの皮一個分すりおろし、熱湯1リットルを混ぜ、一晩置く。こしてスプレー。
重曹スプレー
水1ガロン、重曹大さじ3、ブリーチ大さじ1、食器洗い洗剤小さじ1
うどんこ病・カビ退治。病気の葉のひどいのは切る。やられた葉の裏表にまんべんなくスプレーする。健康な葉にはあまりたくさんかけない。
とうがらしスプレー
これは害虫だけでなく、鹿、ウサギなどの害獣よけにも効くとか。野菜に使うときは、とうがらしの辛い味が残るときがあるので注意。
とうがらし6個と水2カップをミキサーでよく混ぜる。密閉容器に移し、一日置く。こして、1クオート(約1リットル)の水を加える。植物にまんべんなくスプレーする。週に一度の割合で使う。
BTK Biological Insecticide (Safer's)
これは市販の薬ですが、ど〜しても退散しないしつこい虫(芋虫・毛虫系)にはこれ!無農薬農家が虫対策に使っているのもこれです。この薬がついた植物を虫が食べると、消化器障害を起こして死ぬそう。上記のスプレーと違い、虫に直接かけなくてもいいので、隠れた虫も退治できます。作物には長時間残留せず、人畜無害。
(2003年9月3日)
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