訓練学校初級クラス

「訓練学校」と書いてますが、これはアメリカ・カナダで Obedience Class と呼んでいる、家庭犬に服従訓練をほどこすトレーニング・スクールのことです。警察犬や災害救助犬などの特別訓練とは、全く別のものです。

Obedience Class は、子犬幼稚園の次の段階にあたり、初級では「フセ」「マテ」などの基本コマンドに始まり、飼い主がいかにリーダーシップをとるか、いかに犬との信頼関係をきずいていくかをトレーナーについて学びます。競技会に出場してタイトルをねらう場合は、さらに中級、上級へとレベルアップしたクラスへ進みます。

日本では、出張訓練や犬を学校に預ける形の訓練も多いと聞きます。

が、こちらでは私の知る限り、家庭犬の訓練は飼い主が犬とともにクラスへ通うのが一般的です。
犬を訓練するにあたって最も重要なことは、飼い主自身が犬の行動学について学び、リーダーシップとは何かを身をもって体験することだと考えられているからです。リーダーシップが確立してなければ犬との信頼関係はきずけず、犬は飼い主の言うことを聞いてくれません。

そのため、とくに初級クラスでは、飼い主側が勉強しなければならないことがたくさんあります。飼い主は、トレーナーから犬について学ぶ「生徒」であり、自分の犬に対しては的確な指示を的確なタイミングで与える「先生」とならなければなりません。

教える立場になった経験のある方はおわかりでしょうが、「先生」であることは「生徒」であることよりもずっと大変なのです。犬の訓練クラスでは、飼い主は「生徒」と「先生」の両方の役目があるのです。

ただなんとなく犬をひっぱっていって参加しただけでは、せっかくお金を出してもたいした効果も得られず終わってしまいます。そのかわり、真剣に学ぶ努力をしたものには必ず実りがもたらされます。犬の行動の裏にある心理が、鏡をのぞくように読みとれるようになるはずです。
「うちの子はどうしてこんなことをするんだろう」
と疑問に思っていた事柄の謎が、少しずつ解けていきます。

TABIママは、犬がまだ御しやすい子犬のうちに訓練し始めれば、のちのち様々な問題行動を回避することに大いに役立つのではないかと考えました。そして、子犬幼稚園のあと、TABIが生後6ヶ月のときに学校に入学しました。クラスの生徒はみな、生後1年未満の子犬でした。

ですから、TABIがクラスで学んだ方法は、もうすでに大人になって言うことを聞かないわんちゃんには効果がないものもあるかもしれません。でも、訓練次第でこれだけのことができるようになる、ということだけでも参考にしていただけたらと思います。

ここでは、一回ごとの授業をレポートするのではなく、クラスで学んだコマンドを内容別に解説し、またTABIママが気づいた訓練上役立つヒントなどを述べていきたいと思います。

(2001年2月1日)

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