訓練サマサマ

ラブもボーダーも、ともにハイエネルギーなことでは犬の世界で有名。とくに子犬のうちの活発さは、あきれるほど。話には聞いていたが、
「この子にOFFのスイッチがついていたらいいのに」
と何度思ったことか。

TABIのありあまるエネルギーをどう消費させるか?そればかり考えていた。

1日4回の散歩(のべ2時間半)、湖で水泳1時間、フロントヤードでキャッチボール30分…  これだけやっても、ちょっとお昼寝すれば回復してしまう。それ以上やれと言われても、無理だ。こっちだって生活があるから、子犬にばかりかまっていられない。

ところが。
訓練クラスに通い始めて、おもしろい現象に気がついた。
1時間みっちり訓練して帰宅すると、TABIはリビングの床にバタッと倒れこんでそのまま爆睡モードに突入。最低3時間は、死んだようになって眠る。夕方まで起きないこともあった。

「頭を使う」ということは、子犬を消耗させるのだ。

タイトルは失念してしまったが、ボーダーについて書かれた英語の本に、「体力」だけでなく「脳力」も使わせろ、というようなことが書かれてあった。服従訓練は、子犬にとって体は疲れないが、頭が疲れる。そりゃそうだろう。子犬の身になってほしい。

例えば、あなたがある朝出勤したら、周りは全部日本語のわからない外国人だけになっていたとする。お互い言葉は通じないが、仕事は通常通りこなさなければならない。どんな簡単なことでも、説明するのに身振り手振りを使ったり、紙に絵を描いたり四苦八苦。なんとか通じたときは、うれしい。だけど、5時のチャイムが鳴るころには、いつもの何倍も疲労を感じるに違いない。

犬語のできない飼い主と、人間の言葉をしゃべらない犬がコマンドを学ぶということは、こういう状態なのだ。

ともあれ、訓練は子犬を「良い子」にするだけでなく、子犬をおとなしくさせるありがたい効果があることが発見できた。子犬がOFF状態の間、こちらはゆっくり休養できる。

全く、訓練サマサマである。

(2001年2月8日)

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