あなたのそばにいつまでも
I Will Follow Him

 

Liam と THEO は、最高のチーム。そして強い絆で結ばれた親友。
「僕はこの任務が好きだし、THEO と働くのは楽しい。こいつは性格が良くて疲れを知らない犬で、仕事に出るのが待ちきれないし、最後までやり遂げるんだよ」 英国陸軍の Liam Tasker 伍長代理は、インタビューでこう語っていたという。

The Associated Press の伝えたところによると、スパニエル系雑種の THEO は英軍の爆発物探知犬、Liam はそのハンドラーとして、アフガニスタンで反乱軍の仕掛けた爆弾探知の任務についていた。そして三月一日、Liam は反乱軍の銃撃戦で撃たれ、死亡した。26歳の若さであった。残された相棒の THEO は、同日に英軍基地に戻ってから卒中発作を起こして死んだ。THEO もまだ2歳に満たない、若い犬だった。

若く健康な犬、銃撃戦での負傷を免れた THEO がなぜ突然死んだのか?それは誰にもわからない。しかし、彼らを知る周囲の意見は「Liam のあとを追ったのだ」ということでみな一致しているという。大好きなハンドラーを失った悲しみが、彼の心と体を砕いたのだ。いつまでも一緒にいたい、という思いを、神様はかなえてくれたのだ。

ハンドラーと犬の結びつきは、とても強い。兵士と犬。警察官と警察犬。アジリティのハンドラーとその犬。彼らは二人で一つであり、犬にとってはハンドラーと離れ離れになるなんてありえないこと。THEO は、きっと一生懸命に Liam を追って天国の階段を駆け昇ったに違いない。そして Liam を見つけると、濡れた鼻で大好きな彼の手をつつき、「ほら、僕も来たよ!」とペロリと舌を出したのだろう。

英国旗に包まれた Tasker 伍長代理の棺と THEO の遺灰は、二日後、イギリスの英空軍基地に到着した。これからも、ずっと一緒に。英軍の粋なはからいである。

参考: The Associated Press "Afghanistan: Best friends die same day"

(2011年3月14日)

眠れよい子よ

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